名前など、単なる記憶に過ぎない。 それは誰の言葉だっただろう。 もしかしたら、自分の言葉かもしれない。 ぼくという存在は不確かで、自分でそれと気づくことはない。 それでもボクは確かに存在する。 この世界の様相を俯瞰することができる、けれどもただ見ることしかできない存在。 ブリックヴィンケルと呼ばれた時もあった。 もしかしたら、今でもそう呼ばれているかもしれない。 僕は、存在する。 僕は、偏在する。 過去に、未来に、そして現在に。 これから語るのは僕の記憶。 視点を借りて見てきた僕の記憶。 永遠に消えることのない、かけがえのない記憶のカケラたち。 視点『新沢靖臣』 Everlasting Memories -the other of infinity-