―携帯―


彼は今、寝ころがって悩んでます。
メンバーの携帯の番号が分からないのです。
誰のも知りません。

と同様に、他のメンバー達も彼の番号を知りません。
困りました。
明後日新曲のインタビューがあるのに、誰にもお知らせ出来ません。(ヲイ)
それで、彼は思いつきました。


「アレだ!」


そして急に起き上がり、とあるラジオ番組に電話して、
伝言を残しました。


「えーテツです!ユッキーが、ソロをやるという噂を聞きました。
 えーと、電話ください」


その日の夜、それは無事気付いてもらえました。
ラジオのパーソナリティに伝えておくのが一番良かったように思われたのですが
そのパーソナリティはいい加減なので(爆)
伝えてくれるかどうか自信がなかったのです(笑)


ならば復讐をかねてやってやろう、と思ったのも事実でしょう。(笑)

・・・が、それには致命的な欠陥がありました。



「・・・あ・・・ユッキー俺の番号知らない・・・」




・・・これではお話になりませんね。
なのでもう少しお話しましょう。



彼はラジオのパーソナリティに電話しました。


「あのさ、ユッキーの電話番号知ってる?」
「えっ知らないよーそんなの。
 ユッキー教えてくれないんだもん」


・・・あの人は何のために携帯持ってるんだろう?と彼は思ったことでしょう。


「んじゃhydeは?kenちゃんは?」
「あぁ、kenちゃんのは知ってるよ」
「良かったー教えて教えて」
「ちょっと待ってちょっと待って。えーーーーとね、XX―XXX−XXXX。」
「ありがとう!今度ご飯おごるから」
「いやいや。飲み会の方が・・・」
「いーからいーから」
「あっ・・・ちょっ」


強引に彼は電話を切りました。
あの男と話していると無制限に時間が飛んでくうえ
ものすごーく疲れます。
大変効率的ではありません。(爆)


さっそくkenちゃんのところにかけてみます。


トゥルルルル、トゥルルルル・・・


「はい もしもぉし」
「あ、kenちゃん?あのなぁ・・・」
「あのさー、今さーユッキィと麻雀やってんやけど
 今日なかなか勝てなくてさー、やっぱまだ俺の方が弱いんかなぁー?」
「ちょっと待って、あのね、明日インタ・・・」
「ああっそういやそろそろ新曲出るもんなぁ、
 リーダーさん、ちゃんと何か考えとるー?」
「だからね、明日・・・」
「あーごめんごめんユッキーと麻雀中やったわ。
 ユッキー怒ると恐いから、また後でなー」


プッ。ツー、ツー、ツー・・・


「・・・俺は怒っても恐ないってか・・・?」


リーダーさん、怒ってます怒ってます。
恐いです恐いです!
あっとこちらの方にも視線が送られてきました!!
非常にやばいです!!
もしかしてバレた!?


・・・あ、視線を携帯に戻しました。
良かったー、ばれてはいません。


さぁ、ここでこのカメラの画像を見ているはずのhyde君に電話してみましょう。


「あ、hyde君?」
「うん。見てたよー
 今ちょっとやばかったよね。」
「うん。あせった(笑)」
「んでさー、これから事務所かどっかにかけて俺らの電話番号聞きだしてくるんじゃない?」
「そうだろうね」
「そしたらばれるじゃん」
「大丈夫だよ。事務所の人たちはみんな口封じしといたからね」
「あ、そっか。じゃあもう少し楽しんで見てられるね」
「そゆこと。じゃ、何かあったら連絡してね」
「了解」


つまり、ドッキリをやっている訳なんです。
俺たちがいるのはkenちゃんのスタジオです。
ハイド君は自分の部屋でカメラの映像を見てるわけです。
あまり調子に乗りすぎると、我らがリーダーテツ君がお怒りになってしまいます。
かといって、あまりすぐ終わらせてしまうと面白くありません。


今ハイド君に電話してみたところ、もう少し観察したそうな感じでした。
なので、もう少し様子を見てみましょう。


あ、テツ君が事務所に電話してます。


「もしもし?テツですけど、メンバーの電話番号教えていただけます?」
「あー何だね?君。
 最近そうやってメンバーの番号聞きだそうとする奴が増えててねー困ってるんだよ。
 やめてくれないかな?」


ピッ。ツー、ツー、ツー・・・


・・・今のテツ君の表情、かなり笑えます!(爆)
怒ったような驚いたようなそんな顔です!
やっぱりもう少し続けますか?ドッキリ作戦実行本部長?


「せやなー、でももうちょっとだけ・・・」


実行本部部長もといkenちゃんはにやにやしながら言った。


「でもあんまりやるとテツ君怒っちゃうよ?」
「大丈夫やって。ユッキーよりはこわないねん。」


トゥルルルル・・・


「あれ?」
「誰から?」
「ハイド君だ」


電話とりまぁす。


「もしもし?」
「ユッキー、あのさぁteっちゃん何処いったの?」
「え?」


画面にはさっきまでいたはずのテツ君の姿がない。


「わ・・・分かんない」
「そぉかーバレてないよなぁ」
「大丈夫やって。」


kenちゃん、割り込んできます(笑)
その時、また別の声が後ろから聞こえました。



「・・・何が大丈夫やて?」



??
この声は・・・・・・!!!!!!!!!!
テツ君!!!!!!!!!!!
何でここに!?!!!!!!!!
というかすごく怖いよ!!!!!!!!!!


「・・・なぁユッキー、首謀者はkenちゃんでしょ?」


俺にできるのはただ首を縦に動かし続ける事だけだった。


「それじゃあお仕置きはじめようか?kenちゃん」
「えっ・・・」
「えじゃない!! 
 いい年こいて何しとんねん!!」
「いややあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


・・・そこからはご想像におまかせします。
とりあえず俺には害は及ばなかったけど、
テツ君がキレたらどうなるのかよく分かりました。

それでもカメラに収めた映像をkenちゃんは今だに隠し持ってます。(笑)
そのお陰で、イタズラがあるとテツ君の目はかならずkenちゃんに行くようになりました(笑)
でもね、怖いから俺は何もしてないしする気はないよ。
・・・ハイド君は何かやろうとしてるみたいだけど。(おいおい)

ま、いいや放っとこ。
傍観者の立場なら怒られないしね。(さすがは神)



終わり。